●4月以来、「ショップデザインを楽しもう!」と題して、2年生のグループ設計課題に関してブログを書いてきましたが、皆さん、どんな感想をお持ちになりましたか?

●そもそもこの課題は、現代の若い人に不足していると言われる「問題発見能力」「問題解決能力」「コミュニケーション能力」の3つの能力を、グループワークを中心に高めていくことを目標に、既存の市街地の問題点を発見し、その問題をどのように解決するかディスカッションを重ね、グループで「これからの時代の新たな商業施設のあり方」をデザイン・提案する課題です。また、グループの作業とともに、皆で練り上げたコンセプトに基づいて各個人が担当する店舗のショップデザインも展開するよう求められていました。そして昨年度の提案は以下の3作品でした。

Aグループ 〜竹下通りに「リメイク・ストリート」を仕掛ける。
Aグループ  竹下通りに「リメイク・ストリート」を仕掛ける。


Bグループ 〜井の頭公園に「ロハスショップ」を仕掛ける。
Bグループ  井の頭公園に「ロハスショップ」を仕掛ける。

Cグループ 〜新宿駅東南口に「新たなエキマエ」を仕掛ける。
Cグループ  新宿駅東南口に「新たなエキマエ」を仕掛ける。


●どのグループも、限られた時間の中で、本当によく頑張ってくれました。そのかいあって、3月3日には非常勤の島田祐輔先生・小林努先生・鈴木俊恵先生のほか、株式会社ミダス設計部の倉品さんにも出席いただき、彼らの情熱が伝わってくる非常に熱い発表会を開催することができました。

●そして、発表会の興奮の冷め止まぬ中、指導に当たった先生方と飲みに行きました。そして、指導を終えた安堵感と作品のまずまずの出来栄えに一同大いに盛り上がりました。それは、少々不謹慎ですが、お酒の入った「再講評会」と呼んでよいと思います。またその席上、「学生が頑張ってくれてこれだけ盛り上がったのだから、彼らに敬意を表して優秀作品を表彰しましょう」と島田先生の提案があり、一同夜が更けるのも忘れて、今度は優秀作品を選ぶ「再々講評会」に突入してしまいました。

●ということで、「ショップデザインを楽しもう!」2010年度の最終回は、その「再々講評会」で決定した各賞を発表して終わりとしたいと思います。尚、授賞式は、大震災直後の3月24日に開催した「卒業証書授与式」の後、島田先生にデザインしていただい「記念プレート」を授与するかたちで執り行いました。


●では、「ショップデザインを楽しもう! 2010年度の各賞を発表します

■『最優秀デザイン賞』  〜空間・グラッフィック・プロダクト・企画、全ての観点のおいて優秀な作品に贈られる賞です。
※残念ながら昨年度は該当者無し。


■『 空間デザイン賞 』   〜オリジナリティあふれる優れた空間デザインに贈られる賞です。
▼受賞作品:敦君がデザインした「Organic Shop」
『 空間デザイン賞 』 「Organic Shop」 敦君
まるで店内にストリートをはさんだ小さな商店街をパッケージしたような、回遊でき、上下できる空間のつながりの面白さを高く評価しました。


■『 グラフィツクデザイン賞 』  〜プレゼンテーションボードを中心に、優れた平面表現を有する作品に贈られる賞です。
※残念ながら昨年度は該当者無し。


■『プロダクトデザイン賞 』   〜模型やオブジェなどを中心に、優れた立体表現を有する作品に贈られる賞です。
▼受賞作品1:智永さんがデザインした「Remake hat store」
『プロダクトデザイン賞 』 受賞作品1 「Remake hat store」 受賞した智永さん
艶のある紅い床材と鏡貼りの店内は、ガラスのショーケースを幾重にも映り込ませていきながら、シンプルな構成にもかかわらず複雑な印象を与えています。店内の雰囲気を伝える模型の完成度の高さを評価しました。

受賞作品2:韻蓉さんがデザインした「ロハス・カフェ」
『プロダクトデザイン賞 』 受賞作品2 「ロハス・カフェ」 受賞した韻蓉さん
こんなカフェでゆっくりとすごしたいと思わせてくれました。建築から、家具、カーテンや座布団のファブリックスまで、模型の完成度が高い点を評価しました。


■『 企画コンセプト賞 』  〜優れた企画提案・コンセプトを有する作品に贈られる賞です。
▼受賞作品:隼人君がデザインした「NIKE SPORTS STATION」
『 企画コンセプト賞 』 「NIKE SPORTS STATION」 受賞した隼人君
お店の企画からデザインまで、自分なりにストーリーがしっかりと組み立てられており、とても説得力のある提案になっている点、高く評価しました。


■『 最優秀グループ賞 』  〜最も優れた提案を行ったグループに贈られる賞です。
▼受賞作品: Cグループ 〜新宿駅東南口に「エキマエ」を仕掛ける。
『 最優秀グループ賞 』 Cグループ 〜新宿駅東南口に「エキマエ」を仕掛ける。 Cグループ発表風景
プレゼンテーションボード・模型ともに密度が低い点が気になりましたが、平面的にも断面的にも各ショップのつながりが考えられている点を高く評価しました。また、複雑なプログラムに対して、もめながらも根気よくコミュニケーションを重ねたその設計態度にも、この課題の目標を鑑み、評価ポイントとしました。

  
■『 審査員特別賞 』  〜上記各賞のほか、優れた作品・優れた表現方法に贈られる賞です。
▼受賞作品:政桓君が製作したアニメーション作品
『 審査員特別賞 』 Cグループのアニメーション作品 受賞した政桓君
Cグループの発表を補完した優れたアニメーション表現を高く評価しました。


●以上で、2010年度各賞受賞作品の発表を終了します。

作品講評風景  模型を前にして様々な質問や意見が出されました。
▲熱い作品講評風景。プレゼンテーションボードや模型を前にして様々な質問や意見が出されました。

       受賞おめでとう!
       ▲受賞おめでとう! 
       受賞者には島田先生にデザインしていただいた記念プレートが授与されました。

●課題制作に取り組んだ卒業生の皆さん本当にお疲れ様でした。今回の課題をとおして、自分達で問題を発見し、自分達で解決の糸口を見つけ提案していくことの面白さをと難しさを、身をもって体験できたのではないでしょうか。本当の仕事とは、人に与えられるものでなく、自ら作り出していくものですから、また、どんな仕事も共働によって進められますから、この問題発見・問題解決の共働作業をとおして学んだことを、今後の実務に活かしてほしいと思います。

●さて、2年生の皆さん、今度はいよいよ皆さんの番です。若者らしい瑞々しい感性で、グループ制作に望んでほしいと思います。

●最後になりましたが、講評いただいた株式会社ミダスの倉品さん、鈴木俊恵先生、そして指導いただいた島田祐輔先生・小林努先生、本当にお疲れ様でした。また本年度もあらたな提案を目指して課題に取り組んでいきたいと考えています。引き続きご指導よろしくお願いいたします。

●では、これからも「ショップデザイン」を楽しんでいきましょう。


●この機会に、前年度のショップデザイン作品に関するブログも読んでいただきたいと思います。
      「ショップデザインを楽しもう! 〜渋谷にオアシスを創ろう。」
      「続・ショップデザインを楽しもう! 〜中野サンモールをさらに元気にしよう。」
      「続々・ショップデザインを楽しもう! 〜廃校をコンバージョンしよう。」