●当校インテリア科では、ただ単にインテリアを教科書から学ぶだけでなく、理解を深めさらなる好奇心を触発するために、実際にインテリアショップやショールーム、デザイナーズホテルなどに出掛け、デザインの現場で実践的に学ぶことに力を注いでいます。

●6月22日(水)2年生の「木質材料」の授業では、インテリアを実際の現場で学ぶ一環として、木材合板博物館をお訪ねし、木材や合板などの木質材料を実際に手に取りながら、それらの特質や用途に関する基本事項を学びました。

実物大の軸組を見ながら、  木材の腐朽とその対策に関して学ぶ。
▲はじめに、在来木造とツーバイフォーの実物大の軸組を見ながら、木造住宅における木材の腐朽の問題とその対策方法に関してお話をいただきました。

樹木の種類や特徴に関して学ぶ。  森林と地球環境に関して学ぶ。
▲次に、博物館のメインフロアにおりて、樹木の種類や特徴、森林と地球環境などに関して学びました。

ロータリーレースの実演
▲ロータリーレースの実演
大根のかつら剥きのように、ロータリーレースを用いてスギの丸太を薄い単板に剥いでいきます。教科書で単板の作り方は知っていたものの、はじめて見る作業に、皆、目が釘付けでした。かつら剥きされた湿った杉は、とてもいい香りがしました。

LVLなどの木質加工材料に関して学ぶ。  LVLなどの木質加工材料に関して学ぶ。
▲木材に関して学んだ後は、LVLなどの木質加工材料に関して学びました。

「OSB」「PSL」に関して学ぶ。 「パーティクルボード」に関して学ぶ。 「ファイバーボード」に関して学ぶ。
▲左:最近、建築や家具に使われ始めた「OSB」「PSL」に関して学ぶ。
「OSB」「PSL」ともにストランドと呼ばれる木材を裂いた小片を用いた木質材料です。「ストランド」とはどういうものか、また、「OSB」「PSL」の違い(写真はPSL)などは、やはり実際に見てみないと理解できませんね。
▲中:「パーティクル(木材を砕いた小片)」を用いた「パーティクルボード」
▲右:「ファイバー(木材の繊維)」も用いた「インシュレーションボード」と「MDF」
現在インテリアに多用されている「パーティクルボード」に「インシュレーションボード」「MDF」「ハードボード」。どれも似ているので、違いを正確に把握する必要があります。これもやはり本物を見ないと理解できません。

システムキッチンの分解展示  既製木製扉の断面展示
▲左:システムキッチンの分解展示。
ひとつの流し台も、合板、パーティクルボード、MDFなど、用途に応じて様々な木質材料が下地として用いられていました。
▲右:既製木製扉の断面展示
こちらの扉も、表面の化粧合板のほか、芯材としてLVL(単板積層材)、MDF、ハニカムコアの木質材料が組合されていました。


●現在のインテリアでは、木材そのものよりも、木材を加工した木質加工品が多く用いられています。
それは無垢材の値が高く、また節や割れなどにより強度などの性能が均一でないのに比べ、木質加工品が安く性能も安定していることに起因しています。こうした理由で加工品の利用が高まる中、実に多くの加工品がその用い方に応じて開発されてきています。

●「LVL」や「OSB」「PSL」はその典型といえますが、それらの特質を理解するには、やはり実際のものを見ることが重要だと思います。それも完成した加工品だけではなく、原料となる素材の状態、そしてシステムキッチンなどに実際どのように利用されているのか利用の状況も含めて見ることが重要だと考えています。

●今回の校外授業では、そうした加工品とその原材料そして利用状況とを同時に見ることで、理解を深めることができました。

●最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださった木材合板博物館の岡野館長をはじめ博物館スタッフの皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。


材木屋さんが軒を連ねる「新木場」の町  こんな屋台が出ていて思わず寄り道をしてしまいました。
▲材木屋さんが軒を連ねる「新木場」の町。道端には、こんな屋台が出ていて思わず寄り道をしてしまいました。街自体は新しいのに、自分自身の原風景のかけらを見つけたような、とても懐かしい気持ちになりました。